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先に結論です。わが家は調乳のために温度調節ができる電気ケトルを買いましたが、70℃に合わせる機能はミルク作りに使っていません。わが家のケトルは70℃設定だと沸とうせず、ミルクは「一度沸かしてから70℃以上」で作る必要があったからです。いまは「ケトルで沸かす→調乳じょーずで保温→溶かしたら冷まし水で仕上げる」に落ち着き、電子レンジでお湯をつくる待ち時間がなくなりました。
「70℃に合わせて沸かせば、そのままミルクに使えるはず」と考えて温度調節ケトルを選ぼうとしている方に、買う前に知っておいてほしいことをまとめます。

70度に合わせて沸かせば、そのままミルクに使えると思っていました。

わが家のミルク作りは、1人目と2人目でこう変わった
ミルク作りのお湯を用意する道具は、1人目と2人目で変わりました。
| 1人目のころ | 2人目のいま | |
| お湯を保温する道具 | 調乳じょーず | 調乳じょーず(同じもの) |
| お湯が切れたとき | 電子レンジで温めてお湯にする | 電気ケトルで沸かす |
| 困ったこと | レンジで温めるのに時間がかかる | 特になし(電子レンジの待ち時間がなくなった) |
調乳じょーずは、1人目のときから使っているコンビの保温ポットです。わが家のものは今より前のモデルなので、この記事に書いている温度や時間は、その取扱説明書に書かれている数字です。よかったのは、すぐにミルクが作れること。
困っていたのは、中のお湯がなくなったときでした。1人目のころは、お湯が切れると電子レンジで温めてお湯にしていて、その時間がかかっていました。当時も電気ケトルは家にありましたが、調乳じょーずのお湯には使わず、いつも電子レンジでした。
調乳じょーずのガラスポットは電子レンジで使えるつくりで、取扱説明書では、水を800ml入れて500〜700Wで約10分が加熱の目安です。さらに、突然お湯が吹き出す「突沸」を防ぐため、加熱が終わっても庫内で1分ほど置いてから取り出すよう書かれています。
2人目では、この「レンジで温める」をやめて、電気ケトルで沸かしたお湯を調乳じょーずに入れるようにしました。調乳じょーずのお湯を新しく入れ替えるのは、1日に1〜2回です。
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温度調節ケトルを買った理由と、70℃設定が使えなかったわけ
買った理由:70℃で沸かせば、そのまま使えると思った
きっかけは、前に使っていた電気ケトルが壊れたことです。買い替えるなら、と選んだのがタイガーの温度調節ができる蒸気レス電気ケトルでした。
温度調節機能があれば、70℃に合わせて沸かすだけで、そのままミルクに使えると思ったからです。
使えなかった理由:ミルクは「一度沸かしてから70℃以上」
ところが実際は、一度100℃にしてから、70℃以上のお湯でミルクを作らないといけませんでした。
森永乳業の育児情報サイト「はぐくみ」のミルクの作り方でも、「煮沸後、少し冷ましたお湯(70℃以上)」をできあがり量の約2/3入れる、と案内されています。先に一度沸かすのが前提です。
では、わが家のケトルで70℃に合わせるとどうなるのか。取扱説明書を読み直すと、こう書かれていました。
- 温度は50〜100まで6段階で設定できる
- 沸とうするのは100に合わせたときだけ
- 50〜90に合わせたときは、設定温度になったところで知らせて5分保温。そのあとは徐々に冷める
つまり、わが家のケトルの70℃設定は「沸かしてから70℃まで冷ます」機能ではなく、「70℃まで温めて止める」機能でした。これでは「一度沸かしてから」という条件を満たせません。
なぜ「一度沸騰させてから70℃以上」なのか
私自身、買う前は「70℃以上のお湯であればいい」と思っていました。同じように思っている方もいると思うので、調べたことを書いておきます。
理由は、粉ミルクそのものが無菌ではないことにあります。横浜市衛生研究所の説明では、粉ミルクを70℃以上のお湯で溶かすのは「粉ミルク中の病原菌を殺菌するため」で、サカザキ菌(クロノバクター)やサルモネラ菌が想定されています。サカザキ菌について、日本の製品に含まれる量は「333g中に1個」と報告されているとのことです。
この70℃以上という温度は、2007年にWHO(世界保健機関)とFAO(国連食糧農業機関)が「乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存および取扱いに関するガイドライン」を公表し、同年6月の厚生労働省の指導で決まったものです。それまでは40〜50℃で作るよう案内されていました。(出典:日本乳業協会)
そして厚生労働省のページでも、使う湯は沸騰させた湯を冷まして70℃以上で使うという形で案内されています。
- 粉ミルクの中の菌を殺菌するために、溶かすお湯は70℃以上
- 水そのものを安全にするために、その湯は一度沸騰させたもの
つまり「温度が70℃以上であればいい」ではなく、「一度沸騰させた湯を70℃以上で使う」が条件でした。わが家のケトルの70℃設定は、水を70℃まで温めて止めるだけなので、この2つのうち後半を満たせません。
粉ミルク3社の作り方を並べてみた
作り方は、メーカーの公式サイトでも案内されています。手元にある粉ミルクだけでなく、3社ぶんを見てみました。
| メーカー | 公式サイトの案内 |
| 森永乳業(はぐくみ) | 「煮沸後、少し冷ましたお湯(70℃以上)」をできあがり量の約2/3入れ、残りはお湯または湯冷ましを足す |
| 明治(ほほえみ) | 「煮沸後冷ましたお湯(70℃以上)」をできあがり量の2/3ほど入れ、できあがり量まで煮沸後のお湯か湯冷ましを足す |
| 雪印ビーンスターク | 「一度ふっとうした70℃以上のお湯」を約1/2入れて溶かし、できあがり量まで70℃以上のお湯を加える(70℃以上のお湯を入れたあとなら清潔な湯冷ましを加えてよい) |
3社とも共通しているのは、「一度沸騰させる」と「70℃以上で溶かす」の2つです。違うのは、最初に入れるお湯の量(約2/3か約1/2か)でした。(出典:森永乳業/明治/雪印ビーンスターク)
温度調節ケトルの動き方は、メーカーや機種によって違います。沸とうさせてから設定温度で保温するタイプもあるので、調乳に使えるかどうかは、お使いの機種の取扱説明書で確認してください。ミルクの作り方は、使っている粉ミルクの表示に従ってください。ここに書いているのは公式サイトや取扱説明書で公開されている案内をまとめたもので、心配なことがあるときは医師や保健師などの専門家に相談してください。
いまの使い方:ケトルで沸かして、調乳じょーずに入れる

そこで、いまはケトルを100に合わせて沸かし、そのお湯を調乳じょーずに入れて使っています。調乳じょーずに入れると保温してくれます。
調乳じょーず自体には沸かす機能がありません。取扱説明書では、沸騰させたお湯をガラスポットに入れて電源を入れる使い方が案内されていて、入れてから約80分で調乳に適した温度(70〜80℃)まで下がり、そのあとはその温度を保ってくれます。わが家のやり方は、この使い方にそのまま乗った形です。(出典:コンビFAQ)
ケトルの保温は5分だけです。わが家では、沸かすのはケトル、保温は調乳じょーず、と役割が分かれています。

それでもよかったこと
温度調節はミルク作りに使っていませんが、よかったこともあります。
電子レンジの待ち時間がなくなった
いちばん大きいのはこれです。1人目のころにかかっていた、電子レンジでお湯をつくる時間がなくなりました。調乳じょーずのお湯が切れても、ケトルで沸かして入れ替えれば済みます。入れ替えるのは1日に1〜2回なので、そのたびにレンジの前で待っていた時間がまるごと消えた形です。
蒸気が出ない・安全の工夫がある
よかったのは、安全機能や蒸気が出ない機能です。タイガーの公式ページでは、このケトルの特長として、蒸気を本体の外に出さない構造や、転倒したときのお湯もれ防止、本体の二重構造、カラだき防止、給湯ロックなどが挙げられています。

ケトルの取扱説明書には「子どもだけで使わせたり、乳幼児の手が届くところで使わない」とあります。調乳じょーずの取扱説明書にも、お子さまの手の届くところで使わないよう書かれています。蒸気が出にくいケトルでも、中身は熱湯です。置き場所は子どもの手が届かないところにしてください。

次に買うなら、温度調節のないタイプでいいと思います。
ミルク以外の使い道
ケトルはミルク専用ではありません。わが家では、こんな場面でも使っています。いちばん多いのは麦茶をつくるときです。
- 麦茶をつくるとき(いちばんよく使う)
- インスタント味噌汁
- うどん・そば・パスタをゆでるときのお湯
- コーヒー
どれも、ケトルで沸かしたお湯を使う使い方です。なお、取扱説明書では「水以外のものをわかさない」とされています。
お手入れ:お湯に白い結晶のようなものが浮いたら
お湯の中に、白い結晶のようなものが見えることがあります。つぶというより、うすい膜やキラキラした結晶に近い見た目です。
タイガーの取扱説明書では、これは水に含まれるミネラル成分(カルシウム・マグネシウムなど)で、有害ではないと説明されています。汚れが目立ってきたら、1〜3か月に1回を目安にクエン酸で洗浄するように、とのことです。使い終わった残り湯は捨てるよう書かれています。
調乳じょーずの取扱説明書にも、お湯の中のキラキラしたものはミネラル分が結晶化したもので、人体には無害と書かれています。また、ヤカンや電気ポットに湯アカがたまった状態で沸かしたお湯を入れると、不純物が浮くことがあるそうです。ケトルのお手入れは、調乳じょーずのためにもなるということですね。
正直に書くと、わが家の調乳じょーずのガラスポットは、クエン酸で洗っても曇りが取れていません。取扱説明書には、水道水に含まれるカルシウムなどが注ぎ口などに白く残ることがあるが特に有害ではない、とあります。それでも、いまも使い続けています。
あわせて、調乳じょーずの取扱説明書では、お湯は毎日新しく入れ替え、保温中にお湯や水を注ぎ足さない(残りが少なくなったら全部捨てて入れ替える)よう案内されています。使っている方は一度確認してみてください。
冷まし方も変えた:冷まし水にい・ろ・は・すを使う
お湯の用意とあわせて、最近は冷まし方も変えました。
70℃以上のお湯でミルクを溶かし、そのあと い・ろ・は・す を入れて冷ましています。以前は哺乳瓶の外側から流水を当てて冷ましていましたが、それに比べてかなり時短になりました。体感では5分くらい早くなっています。
外出先では、お湯を水筒に入れて持っていき、冷ますための水もペットボトルで持っていきます。水筒のお湯は2回分が目安です。500mlの い・ろ・は・す などを出先で買って使うこともあります。

実はこのやり方、私は前からやりたかったのですが、妻は嫌がっていました。「一度煮沸した水でないとだめ」と思っていたのかもしれません。最近は妻も同じやり方をしています。
同じように「そのまま足していいのか」が気になる方もいると思います。調べたことを並べておきます。
- 森永の「はぐくみ」では、70℃以上のお湯で溶かしたあと「できあがり量までお湯または湯冷ましを加え」る手順が案内されています
- 日本コカ・コーラのよくある質問では、い・ろ・は・すは赤ちゃんでも飲める軟水で、「製造過程で加熱殺菌や無菌充填を徹底していますので、煮沸せずにそのままお飲みいただけます」と答えています(出典:日本コカ・コーラ)
- 日本乳業協会のQ&Aでは、粉ミルクに市販のミネラルウォーターを使う場合は、軟水(WHOの飲料水水質ガイドラインでは120mg/L未満)を選ぶよう案内されています(出典:日本乳業協会)
い・ろ・は・す以外の選択肢
わが家が い・ろ・は・す を使っているのは、スーパーやコンビニでどこでも買えるからです。ほかにも、メーカーが調乳に使えると案内している水があります。
- サントリー天然水:公式のよくあるご質問で「赤ちゃんのミルク作り(調乳)にお使いいただけます。粉ミルクを溶かすときは70℃以上のお湯にし、調乳後のミルクを冷ます湯冷ましには常温のままお使いいただけます」と案内されています。硬度は南アルプスが約30mg/L、北アルプスが約10mg/L、奥大山が約20mg/L、阿蘇が約80mg/Lです(出典/出典2)
- 和光堂 ベビーのじかん 赤ちゃんの純水:「加熱殺菌済みのお水です」「煮沸せずにそのままミルクの調乳に湯冷ましとしてご利用いただけます」と案内されています。ベビー用品売り場で買えて、防災の備蓄にもなります(出典)
- 西松屋 SmartAngel 赤ちゃん用純水:西松屋のプライベートブランドにも赤ちゃん用の純水があります(500mlと2L)。ラベルには「加熱殺菌済みです」「ミネラルバランスを崩す事無くミルクの調乳ができます」とあり、あわせて「調乳の際は粉ミルクの使用方法に従ってください」と書かれています。カルシウム・マグネシウムはどちらも0mg(100mlあたり)の表示です。哺乳瓶や粉ミルクの買い物とまとめて買えるのが強みです(出典)
- い・ろ・は・す(わが家が使っているもの):「軟水です。赤ちゃんの負担にならない適度なミネラル量なので、ミルクの調乳用にもピッタリです」と案内されています(出典:日本コカ・コーラ)
選ぶときの共通点は、軟水であることと、溶かすのは70℃以上のお湯で、水は冷ますためだけに使うことの2つでした。硬度の高い水は赤ちゃんの負担になるおそれがあると案内されています。
粉ミルクを溶かすのは、必ず70℃以上のお湯です。い・ろ・は・すで溶かすのではなく、溶かしたあとに冷ますために足しています。お湯の量は、森永の手順では「できあがり量の約2/3」です。先に水を多く入れると、溶かすときの温度が70℃を下回ります。調乳じょーずの取扱説明書にも、保温温度の70℃以上は「調乳に適した温度」で「授乳に適した温度」とは違うので、腕の内側などにたらして熱くないことを確かめてから飲ませるよう書かれています。最終的な作り方は、使っている粉ミルクの表示に従ってください。
次に買うなら:ケトルは温度調節なし、保温は調乳じょーず
わが家の結論です。次にケトルを買うなら、温度調節機能のないタイプでいいと思っています。
理由は2つです。
- ミルク作りでは100℃で沸かすので、70℃設定を使っていない
- 値段が高かった。温度調節機能がなければ、そのぶん安くなると思う
一方で、蒸気が出ない機能や安全機能は便利です。タイガーには、温度調節だけがない蒸気レス電気ケトルがあります。転倒したときのお湯もれ防止、本体の二重構造、カラだき防止、給湯ロックといった安全の工夫は、わが家のケトルと同じように入っていて、容量も0.6L・0.8L・1.0L・1.2Lから選べます。(出典:タイガー公式)
わが家は麦茶やめん類にも使うので1.2Lを選びました。同じ1.2Lで温度調節なしのものがあるので、次はこれで十分だと思っています。
正直に書くと、この温度調節なしのケトルは、わが家では使っていません。使っているのは同じシリーズの温度調節つきのほうです。ここで紹介しているのは「温度調節を使わなかったから、次は温度調節なしを選ぶ」という、わが家の考え方で、実物のレビューではありません。
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そして、わが家のミルク作りがラクになった理由は、ケトルそのものよりも「沸かす」と「保温する」を分けたことでした。ケトルの保温は5分だけなので、お湯を置いておく役は調乳じょーずが担っています。
ケトルだけでミルクを作ることもできます。ただし、その場合は作るたびに沸かして、70℃以上まで冷ますのを待つことになります。毎回それをやるのは、正直めんどうです。わが家としては、沸かすケトルと、保温しておく道具の2つをセットでそろえるのがおすすめです。
いま売られている調乳じょーずは、わが家のものより新しいモデル(調乳じょーず Q)です。この記事の温度や時間は、わが家が使っている前のモデルの取扱説明書に書かれている数字なので、買うときは商品ページの表示を確認してください。
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まとめ
・わが家の温度調節ケトルは、70℃設定だと沸とうしない=ミルク作りには100℃で沸かして使っている
・ケトルで沸かして調乳じょーずで保温する形にして、電子レンジの待ち時間がなくなった
・冷ますのは い・ろ・は・す。溶かすのは必ず70℃以上のお湯
わが家は、沸かすのはケトル、保温は調乳じょーず、冷ますのは冷まし水、に落ち着きました。
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